姉はこれを「長死」といって送ってきた(写真)

 昨日ついに、5年間使ったスマホのライトをつける方法が分かりました。偶然。
 今日は、愛媛県に大雨洪水警報が出ていたのですが、一滴も雨は降りませんでした。梅雨が明けて以来、毎度のことながら、雨が全く降りません。曇っただけでも、よしとしようか!
 早く秋にならないかな・・・・・・。

 動物は、言葉を理解できないと考える人もいるとは思いますが、わたしは、特に人間と暮らす動物は、言語をある程度理解していると思います。
 ものの名前はもちろん、概念をとらえているのではないか、と感じることもあります。ただ、相手ははっきりしゃべらないので、それもまた、こちらの解釈次第。そうなるとね、否定する人がいるのも分かるの。分かるよ。わたしだって、微妙だもの、せみとしゃべってる姉なんて。

 うちの猫、つくしは、ベルトを蛇だと思って怖がっています。ちなみに、それは模様や鋲のついたベルトのことで、黒いベルトは、ウナギだと思って、同様に怖がっています。新聞紙や、広告などをベルト状にしたものも、怖がるので、ベルトが敵なんでしょう。
 ベルトを近づけると、一生懸命威嚇しますが、それよりもやっかいなのは、ウナギの方です。こちらは、一般的なウナギの話をしているのに、睨みつけられるからです。この上なくやりづらい。ちなみに、彼はそのどちらも本物を見たことはありません。
 また、動物番組が好きなのですが、蛇やウナギのシーンは、怒ってそっぽを向いているので、これまた、まともに見ていないと思われます。
 しかし、なによりも彼が恐れているものがあります。それが、

「蛇の幽霊」

 彼が、幽霊という概念をきちんと理解できているかどうかは知りません。ただ、わたしの趣味からして、テレビから幽霊という単語が流れてきたり、会話の中に挟まれることは多くあります。
 なぜ、つくしが蛇の幽霊を恐れるようになったか、というのは、ごく単純かつ、かわいそうなある日の出来事からです。
 ベルト状のものを怖がることを利用して、我が家では、つくしが言うことを聞かなかったり、わがままばかりで困ったとき、蛇が出たっ! といいながら、ベルトを投げることになっています。これで、ある程度はおびえるので、わがままを忘れてくれるからです。
 とはいえ、彼もそこまでバカではありません。あまりに同じパターンだと、腹立たしいことに、だんだんなれて飽きてきます。
 そう。なにが一番面倒くさいって、彼は、その猫という面倒くさい特性上、刺激をほしがっているのです。
 だから、あるとき、そのへんに新聞紙で作った蛇をおいて、知らんぷりをしていました。本当は、わたしが一緒に怖がってきゃーきゃー言ってあげた方が盛り上がるのですが、趣向を変えてみたのです。
 ふつうにやってきたつくしくん。蛇(?)を見て、ぎょっとした顔をします。威嚇し、攻撃します。そんな彼に、われわれは、心配そうに声をかけました。

ぱ「つくちゃん、どうしたん? なんかあったん?」
姉「蛇でもおったん? そこ、なんかおる?」
ぱ「・・・・・・ううん、なんも見えんけど・・・・・・え? つ、つくしには見えるん・・・・・・?」

 奇妙な顔で自分を見てくる二人を前に、つくしはだんだん混乱し始めました。ここぞとばかりに、わたしは、つくしが見ているあたりをさわってみます。新聞紙の蛇が動くと、彼はぎょっとして飛びのきます。

ぱ「えっ・・・・・・大丈夫?」
姉「ホントは、なんかおるん? つくしにしか見えんのやないん」
ぱ「え、そ、それって・・・・・・へ、蛇の幽霊とか・・・・・・!?」

 というのが決定打になって、つくしには蛇の幽霊が見えることになってしまいました。そうなると、なぜか、つくし本人も、自分は蛇の幽霊が見えてしまうと思ったらしく・・・・・・以後、一人で何かにおびえているときや、目の前にベルトが落ちている場合であっても、「蛇の幽霊」の単語を出すと、取り乱すようになってしまったのです。

 幽霊の定義をどう考えるかはどっちみち難しいことですが、彼にとっては、気味の悪いもので、見える人と見えない人がいる、という、人間界でも通用しそうな概念に落ち着いたのでした。
 悪霊でない限り、害はないのかもしれませんが、幽霊がなんとなく気味の悪いものと感じられるのは、自分にしか見えない、相手に理解してもらえない、という部分が大きいのではないのでしょうか。
 猫にも、ある一定の「情報の共有」と「気持ちの共感」という機能が備わっているのでしょう。彼らは単独で生きているように見えて、あれでなかなか社会性の高い生き物です。群にはなりませんが、ゆるく縦横のつながりを持ち、ときに互いに力を貸すこともあるようです。
 そう考えると、自分にしか見えない危険なものがあって、それを誰にも理解してもらえないというのは、恐怖になるでしょうね。
 そこがうまいこと装置として働いて、つくしは「蛇の幽霊」という言葉が怖くなったのだと思われます。

 ちなみに、それはただのベルトですし、そもそもは、ただの新聞紙なんですけどね!

 ほかの猫がどうかは知りませんが、彼はそんな感じで、さまざまな言葉や概念を、勝手に会得して暮らしています。蛇の幽霊はおもしろいからいいのですが、たまに困ったことになることもあります。
 そもそも、猫ですから、雷は怖くも何ともなかったのですが、ある年、雷に打たれて人が亡くなる事件が多発したのを境に、彼は雷が鳴る度、おびえるようになってしまいました。昔は、犬が怖がっているのを不思議そうに見てたはずなんですが・・・・・・どこで覚えたのか、なるべく家の中心に避難しています。どうやら、彼の考えでは、窓辺が危ないらしいですね。
 わたしが思うに、おまえのような地面にはいつくばって生きている小さな生き物に雷が直撃する確率は低いと思うよ。そんなことを気にするくらいなら、電気の線をかじる方が、よほど感電の危険があると思うの。



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